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漢方コラム 2/313

Vol.313 舌を診て自分に必要な水分量をはかる

 「中庸(ちゅうよう)」とは過不足無く、偏りのないことを指しますが、健康維持において中庸を保つことは病気の予防となります。

毎日水を2リットル以上飲むことで、体調が良くなる人と悪くなる人がいます。舌の上に分厚い苔が乗っていたり、舌自体が腫れぼったくなっているのは体内での水分停滞のサインです。水分摂取をほどほどにし、水はけを良くする必要があります。

体に余分な水分がたまっている人が毎日大量の水分を取ると体のあちこちに水分が停滞し、回転性のめまいや頭重感、吐き気、下痢、むくみ、手足の重だるさ、倦怠感などが生じる可能性があります。

体質によっては体に熱をこもらせ、「湿熱(しつねつ)」の状態を生み出し、関節の腫れや皮膚病、便や尿など排泄物の強い臭いを引き起こす場合があります。舌の苔が黄色いタイプは湿熱タイプのため、お酒など熱をこもらせるものはほどほどに。水分を過剰摂取していないのに舌の苔が厚く、上記のような症状があるという人は水はけが悪いため、冬瓜や小豆茶、トウモロコシのひげ茶、ハト麦茶などで余分な水分を排出し、甘いもの、味の濃い物、冷たい物を控えると良いでしょう。

反対に舌がツルツルとしていたり、苔が所々剥がれているタイプは水分が不足している可能性があるため、しっかりと水分を摂取する必要があります。この時、コーヒーや紅茶など利尿作用のある水分は避けましょう。取るべき水分量は自分の現状を基準にしてくださいね。
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