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漢方コラム 9/313

Vol.306 妊活の食養生〜冷たい物と甘い物の取り過ぎに要注意‼ 冷えを招き、ホルモンバランスが乱れることも〜

《日常的な養生が重要 習慣を変える努力を!》

妊娠力を高めるには日常的な養生が重要になります。寒くなる季節は上半身を着込むのではなく、下半身をしっかりと着込んで温めることで骨盤内を冷やさないようにします。頭寒足熱が基本ですね。

また、「冷たい物」と「甘い物」は控えめに。よく口にするという方は習慣化していることが多く、習慣を変えるということはなかなか難しいと思いますが、妊活においては非常に重要なポイントです。


《十分な量の血液が順調に流れている状態を保つ》

卵巣にきれいな血液がたくさん流れることで良い卵子が育ちます。子宮内膜にきれいな血液がたくさん流れるフカフカの内膜のベッドに整えておくと、着床力が高まります。冷たい物が体内に入ると骨盤内が冷え、血流も悪くなるため、老廃物が溜まりやすく、栄養が送り込まれにくくなります。子宮や卵巣が常に豊富な血液に満たされ、きれいに流れている状態を保つことは妊活の基本です。その意味で、冷たい物を口にするということは妊娠力を低下させてしまうことになります。

特に、
○生理痛がある
○生理の血の色が黒っぽい
○塊がある
○粘り気がある

という生理の方は、骨盤内の血の巡りが悪くなっているので注意しましょう。

甘いものは体を冷やすだけでなく、甘いものを食べるとインスリンが分泌され、血糖値を下げようとします。このインスリンが男性ホルモンを刺激することが分かっています。甘いものを食べ過ぎると、男性ホルモンと女性ホルモンのバランスが乱れることが考えられます。


《体を総合的にみて整える》

例えば、多嚢胞性卵巣症候群という疾患。卵胞がうまく育たなくなることで排卵障害を起こしてしまうのですが、血液検査をするとホルモンのバランスが乱れていて、実際に卵巣内の男性ホルモンが多いことが分かっています。多嚢胞性卵巣症候群の方はニキビが増えたり毛深くなる場合がありますがこれも男性ホルモンの影響によるものです。

男性ホルモンを高くさせている原因は、黄体化ホルモンと血糖値を下げるインスリンというホルモンの作用のため、西洋医学ではインスリン抵抗性改善薬を用いたりするようです。多嚢胞性卵巣症候群の原因ははっきりとは分かっていませんが、状況を余計悪くしてしまうであろう甘いものは控えておく必要があります。

中国伝統医学的には、冷え、瘀血(おけつ:血流の悪さ)、痰湿(老廃物の停滞。甘いものも痰湿になる)、腎虚(生殖機能の弱さ)などが体質的要因とみるため、総合的にみて体を整えていきます。
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