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漢方コラム 10/313

Vol.305 疲れを取るということ〜活性酸素を除去することが疲れを取ること 〜

《「疲れを取る」と「元気をつける」は違う!?》

「疲れを取る」ということと、「元気をつける」ということは同じ意味のようで、実は全く異なります。疲れというのは体内に活性酸素が増えることにより起こります。そのため、活性酸素をいかに除去するかという掃除〞が大切になります。

元気をつけるというのは、エネルギーを体の中で作り出すということになります。食欲が無くて元気がでないというような場合や、貧血や胃腸虚弱など内臓機能が弱くて元気が出ないという方は内臓を強くしたり、栄養素をしっかり補って体を作っていくことで、エネルギーが作られて元気が出ます。

つまり、疲れがたまっている人が肉を食べても、疲れが取れるわけではないということです。漢方薬を使う時も、例えば肝臓が疲れている方は、肝機能を高めてあげるような漢方薬を用いることで疲労感が抜け元気が出ますが、青白く疲れやすく、線の細い胃下垂タイプという方には、内臓の気を高めて血を増やすような漢方薬を用いることで元気をつけていきます。


《甘いものやお酒は慢性疲労のもと ほどほどに…》

疲れたときに甘い物を口にするというのはよくある光景ですが、実は注意が必要です。甘い物は一時的に血糖値が上がるので元気が出ますが、急激に上がった血糖を抑えようとインスリンが分泌され、その反動で血糖値が急降下します。すると副腎が血糖値を上げるためにアドレナリンというホルモンを分泌します。

甘い物を摂っていると、この流れを繰り返して常に甘いものが欲しくなるため血糖値の乱高下を引き起こし、慢性疲労の原因になってしまう恐れがあります。また、アルコールはリラックス効果がありますが、飲みすぎれば活性酸素をたくさん発生させてしまうため、余計に疲労物質がたまってしまいます。やはり適量が重要です。


《質の良い眠りで脳を休ませて!》

活性酸素は脳内でも作られています。脳は体重の2%しかないのに、エネルギー消費は20%になり、その分活性酸素も一番できやすい臓器といえます。しかし、脳は活性酸素を処理するのが苦手なので、質の良い睡眠が必要です。

脳にはグリンパティックシステムといって、睡眠中の脳内清掃システムがあり、しっかりと熟睡することにより脳内の老廃物を掃除します。

○抗酸化作用のある食品を意識して摂る
○午前中に日光を浴びる
○適度に運動する

など、基本的な生活習慣に気を付けることで睡眠の質を上げましょう。睡眠に問題がある場合は自然な眠りをサポートする漢方薬で、眠りのリズムを作るのも一つの方法です。
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