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漢方コラム 11/313

Vol.304 月経前症候群【PMS】〜生理前のイライラ、落ち込み、不眠、頭痛、下腹部痛など 〜

《症状がひどい場合は薬で生理を止める場合も…》

生理前に起こる、

○イライラ
○気分の落ち込み
○不眠
○体のだるさ
○めまい
○頭痛
○下腹部痛

などの症状『月経前症候群(PMS)』についてのご相談はたいへん多いです。あまりに症状がひどい場合は、ホルモン剤を使って生理を止めているという方もいます。症状に対して、より本質的・根本的にアプローチすることで、生理を止めなくても改善に向かうことは可能です。生理に伴う症状のため、生理が悪者になってしまうことがほとんどですが、身体
を整えて本来の正しい生理に導けば、全周期を通して体調をコントロールしやすくなります。

《自分でも気付いていない隠れ貧血〞かも!》

生理前の諸症状の背景には、血液の不足とその流れの悪さがあります。特に、生理前は血液が不足しやすくなります。血液が十分にないと精神は安定しませんから、不安感が強くなったり、イライラしたり、泣きたくなったりします。眠りも浅くなりますから、入眠しにくい、中途覚醒、多夢などによって不眠に悩まされ、ますます体調が悪くなるというパターンも多く見られます。熟睡するためにはたくさんの血液が必要になります。生理前に限らず、血液が不足気味の方は睡眠が浅くなりやすい傾向にあります。
しかし、一般的な血液検査では貧血と言われたことがないという方が珍しくなく、その多くは隠れ貧血です。ヘモグロビンの数値に異常がなくても

○立ちくらみがする
○爪が割れやすい
○髪が抜けやすくパサつきやすい
○生理の血の量が少ない
○肌に艶がない
○冷える
○夢を多く見る
疲れやすい

などがあれば、血液が不足している可能性があります。生理のある日本人女性のほとんどは、隠れ貧血がある思っておいたほうがよいぐらいです。

《血液の消耗を防ぎ、血を補う》

血液が常に足りないのに、携帯やパソコンなどで目を酷使したり、寝不足、ストレスなどがあると、容易に血液は消耗します。甘い物を食べ過ぎると血液の元となるミネラル類なども消耗してしまいます。まずは消耗させないようにし、その上でどのように血液を補っていくかがポイントになります。
では、「ほうれん草を食べよう」と思っても、そんなにたくさん食べられるものではありませんし、赤身肉など動物性のものも摂る必要があります。けれども、肉ばかり食べると消化器系に負担がかかります。
なかなか食事だけで難しい場合、漢方薬をうまく取り入れることでそのサポートになり、改善が早くなります。血を増やしたり、血を作る力を高める作用のほかに、気の巡りを良くするものを加えることでメンタルが安定しやすくなります。脳と卵巣の連携も整える働きもあるため、ホルモンバランスが整い、生理に伴う諸症状がぐっと減ります。
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