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漢方コラム 19/313

Vol.296 巡る体〜血液を循環させ、余分な水分や老廃物を排出〜

《新陳代謝のために冷えや食べ過ぎに要注意》

 健康状態が良いということは、体を構成する「気」「血」「水」が過不足なく存在し、巡っている状態のことを指します。流れる水は腐らず≠ニいうように、常に窓を開けて風通しを良くしておくと家が長持ちするように、体も風通しが良く、常に循環している状態を保つことが大切です。
 通常新陳代謝が良ければ、悪いものが入ってきても外に出す力が備わっています。しかし、体が冷えていたり、胃腸や肝臓が疲れていると、血液循環が悪くなり、余分なものが体に溜まってしまいます。
 老廃物を溜め込む体は血液が汚れ、流れが悪くなるので、瘀血(おけつ)が強くなります。瘀血とは、血液の滞りを指し、万病の元になります。肩こり、頭痛、めまい、ポリープ、腫瘍系のできものができやすい、などのほか、婦人科トラブルにもつながります。便秘症、むくみ、冷え性、よく食べる、甘い物・冷たい物が好き、舌が肥大している、舌の苔が厚い−。このようなタイプの人は体内に不要なものを溜めやすくなっています。

《胃・肝臓・腎臓 それぞれが役割を果たす体内の浄化》

 胃腸機能が低下すると、途端に水分の代謝が悪くなります。また、肝臓機能が低下すると解毒作用が低下して血液が浄化されなくなり、血液が汚れやすくなります。そうなると腎臓が老廃物をうまく処理できなくなるため、体に悪いものが溜まりやすくなります。
 漢方薬には、老廃物を排泄しやすくする働きのあるものがあり、停滞しているタイプの人に用いて代謝を高めるサポートをします。また、各臓器に働きかけるものがそれぞれあり、胃腸の気、肝機能、腎機能を高めるものなど、弱点に応じて対応していきます。

《婦人科の視点からも巡りの良い身体≠目指して》

 生理期間は、デトックスの期間です。毎月いらなくなった子宮内膜が排出され、新たに血液が作られるという新陳代謝が行われています。生理は、いらないものを排出する手段として、女性が体内で行っている素晴らしい作業なのです。
 しかし、月経血の色が黒っぽい、塊がある、生理痛があるなどの場合、子宮内の新陳代謝が悪くなっているサインです。
「血の道の病」といわれる生理痛、生理不順、生理前後のトラブル、PMS、おりもの過多、むくみなどの症状が出るだけでなく、子宮内膜症、卵巣嚢腫、多嚢胞性卵巣症候群などの疾患につながることもあります。
 生活の中で冷えに注意し、婦人科の視点からも巡る身体作りをしておくことが大切です。
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