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漢方コラム 25/313

Vol.290 血液と深く関わる目 血を増やす漢方処方で目を整える~超近視時代〜

《スマホやタブレットなどの使い過ぎは目に負担大》
小中学生の視力低下が問題になっています。子どもの視力調査は40年前から始まり、当時と現在を比較すると、視力1.0未満の子どもの数が倍近い数に膨れ上がっているそうです。
近年の近視は、目の内部の「眼軸(角膜から目の奥の網膜までの長さ)」が拡張して起こる焦点のズレが原因といわれています。
30p以内の距離で連続20分以上、一日の中で合計2時間以上見ると、リスクが高くなります。

眼軸は小さい頃のほうが拡張しやすいため、スマホや携帯ゲーム、タブレットなどを近くで見る「近業」を抑制することが眼軸近視を予防する上で大事なカギとなります。使う場合はなるべく距離を保つことや、20分使用したら一旦目を休めることを習慣付ける必要があります。

また、スマホやタブレット、パソコン画面に使われているブルーライトは目の神経細胞に負担をかけるため、視神経が傷つきやすくなります。電子書籍で本を読む方が増えていると思いますが、紙の本よりも目に負担をかけやすいといえるでしょう。

《頭や目の周辺をマッサージして血流を促す》
当店には多くの相談が寄せられますが、「目の痛み」も多い相談の一つで、目の痛みは目の筋肉によるものです。同じ姿勢でいると肩や手足が疲れるのと同じように、目の筋肉も疲れます。特にスマホとの距離が近く、長時間の使用で目の筋肉が疲れている方が多いようです。ヘッドマッサージをすると目がスッキリするように、目の周辺の筋肉をほぐし、血流を良くすることも重要です。

中医学では「目は血を受けてものを見る」といいます。十分な血液を目に行き届かせることが重要です。目を開け閉めしたり、まぶたを閉じながら眼球をぐるぐる回す目の体操はお勧めです。

房水(※)の流れも良くなるため緑内障の方にも良いです。目の痛み、眼精疲労などトラブルを抱えている人は意識的にやってみてください。
※角膜など血管の無い組織に栄養を与える、毛様体からの分泌液

《血液を必要とする目/肝からのアプローチも》
女性は、「生理が始まったとたんに視力が低下した」、「産後に目がぼやけやすくなった」、「目が疲れやすい」、「強い光が苦手になった」という方が多いのではないでしょうか。これは目がたくさんの血液を必要としているということです。漢方ではしっかりと血液を増やすような処方でサポートしていきます。また、目は五臓の肝と深い関係があるため、漢方では肝からアプローチすることもあります。

目のトラブルはさまざまなケースがあるため、どのような漢方薬を用いるかは、きちんと専門家に問診してもらった上で自分に合うものを取り入れてくださいね!
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