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漢方コラム 28/313

Vol.287 なぜ血圧は上がるのか?降圧剤の飲み方に注意

《急激に血圧が下がると頭がボーッとすることも》
一般的に高血圧には降圧剤を使用していると思いますが、降圧剤で急激に血圧を下げると血の巡りが悪くなるので、ぼーっとしたり、頭が働かなくなったり、ふらついたりするということが稀にあります。血圧は高いから下げるということをしていると認知症との関係性も深くなると指摘されています。
当店に「ふらついて歩けない、めまいにいい漢方薬ください」といった相談が度々あります。その中で度々あるケースとして、降圧剤の飲み方を病院の先生に相談して頂いて、減らすとよくなったということがあります。

《血の巡りが悪いため、体は血圧を上げようとする》
そもそも、血圧はなぜあがるのでしょうか?
例えば、体のある部分で血液の通りが悪くなっていると、全身に血液がいきわたらなくては大変ということで、体は血圧をあげて勢いをつけて流れをよくしようとします。そのため、血管の通りをよくして血液がスムーズに流れるようになれば血圧が上がる必要がないので、自然と血圧は下がります。漢方で血圧が安定してくると、正常に血液が流れるようになるので、体も頭もすっきりし、ぼーっとする、ふらつくということはありません。この時、降圧剤で血圧だけを下げてしまうと、ますます血液が体の隅々に行き届かないという状況が起こります。そのため、ふらつきなどが起こってしまうのです。
また、神経が高ぶりやすく自律神経が乱れやすい、熱っぽくてのぼせやすいなどによっても血圧が上昇しやすいので、その人の状態に応じた漢方薬で整えていきます。近年若い方でも食生活や生活の乱れにより血圧が異常に高くなる方が増えているようです。その生活を変えずに血圧だけ下げていくことには問題があります。

《年齢やその人の状態に合わせて!》
風邪の時体に入ってきたウイルスをやつけるために熱が出るのと一緒で、体が血圧をあげる必要があるために血圧が上がっていると考えるほうが自然です。本来体がもっている自然治癒力による症状をすべて悪と捉えないことも重要ではないかと思います。そもそも年齢とともに血圧が上がるのは必要なことでもあります。歳とともに血管の力は落ちていき、血流が悪くなるため、全身に血液を行き届くようにするために血圧は上がらざるを得ません。それを、20代も50代も80代も皆一律の血圧でよいとは言えないと思います。特に高齢者の場合は、必死に血圧だけを下げようとするよりも、血管や血液、体の状態に視点を置いて血圧が異常に高くならないようにしていくことが重要だと思います。
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