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漢方コラム 38/313

Vol.277 新型コロナウイルスから身を守る

世界中で感染が広がる新型コロナウイルス。日本国内でも感染拡大を食い止められるか重要な局面を迎えています。

【西洋医学と漢方のWの力で治癒を目指す 体内環境の違いが自己治癒力の差に!】

この状況下で身を守る最大の方法は、自己治癒力を高めておくことに他なりません。医学系論文などでも、新型コロナウイルスに対して西洋医群をA、漢方と西洋医学を混合させた中西結合群をBとすると、Bの方が症状消失の期間や体温回復期間、入院日数などが短く、臨床症状の軽減罹患期間の短縮、完治率が向上し得ると発表されています。
 
漢方は予防医学です。漢方でのウイルス対策の基本は「扶正袪邪(ふせいきょじゃ)」。正気(体を病気から守る力)を高め、邪(体に悪さをするもの)を追い払うということです。漢方ではなによりも、自然治癒力を高めることを重要視しています。
 
同じ環境下で病気になる人とならない人の差が出るのは、体内環境の違いによるものです。胃腸のきれいさや血流の良し悪しなどが治癒力に差を生じさせるのです。


【基礎疾患がある人は抵抗力弱く、要注意】

重症化の要因として最も多いと言われているのは心血管系疾患です。特に糖尿病の方は細菌やウイルスに対しての抵抗力が弱いため、感染症にかかりやすいので要注意。血糖値が高くなると血流が悪くなり、細い血管に十分な血液が行き渡らなくなります。すると酸素と栄養が細胞に届かず、細胞の働きは低下します。
また、血液によって運ばれる白血球が到達しにくくなるためウイルスと戦う力が低下します。 血流は感染症予防にも深く関与するので、高血糖 に限らず、どんな人でも血流を良くしておくことが重要です。漢方では血流改善を重視し、冷えにも注意を払います。


【肺の力を高めて新型コロナウイルスに打ち勝つ】

自己治癒力UPで重要となる臓器は肺と脾(消化器系)。普段から風邪をひきやすい人、呼吸器疾患のある人、喫煙者は事前に肺の力を高めておく漢方薬を用いて強化していきます。
 
また、胃腸の働きが落ちると治癒力が低下するので注意が必要です。現代社会では過食、早食い、 夜遅い食事などの環境下の方が多いため、症状が無くとも、@温かい和食を中心にし、よく噛んで食べる、A温野菜を多めに、B遅い時間に食べない、C揚げ物や甘いもの、冷たいものの摂り過ぎは控える−など治癒力を落とさないための日々の養生が、身を守る術になります。治癒力はコツコツとした日々の積み重ねによって獲得できるものなのです。
 
充分な睡眠、リラックスした精神状態、適切な運動、身体の保温などにも注意し、ウイルスに負けないよう自己治癒力の鎧を身にまといましょう。
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