漢方コラム
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Vol.274 爪で診る健康状態 〜血の不足や疲労・体調不良なども分かる〜
漢方では舌以外に、爪でも健康状態を診ます。
爪は1日に0.15mm、1か月で3〜4mm伸びるので、爪の状態をみることで、過去1〜5カ月の健康状態を推測することができます。
舌同様、色はその下に流れる血液の色を表しているので、爪がピンク色をしていれば正常ですが、
・赤すぎると血が濃い
・白っぽいと血液の不足
・紫っぽければ血液の汚れまたは心疾患
・爪が白濁していると肝機能の低下
などが考えられます。
爪の根元にある半月状の部分がふっくら盛り上がっているのが良い状態です。半月がうすくなっていたり、あまり確認できない場合は爪を作る勢いの低下を表します。体力の低下や血液不足などが考えられます。
血の不足は「これまで血液検査で貧血と言われたことがない」人でも起こり得ます。
赤血球の数が充分にあっても、きちんと機能していなければ実質的に貧血様の症状が出ます。
例えば、
・立ちくらみ
・生理不順、経血量が少ない
・冷えやすい
・多夢
・髪がパサつきやすい
・肌が乾燥する
・爪が割れやすい、二枚爪
などが血の不足のサインです。
髪や爪はいわば "血の余り" なので、爪が白く割れやすい人は血の不足があるとみてよいでしょう。さらに進むとスプーン爪といって、爪が反り返ってきます。かなり進行した状態なので注意が必要です。
爪に横筋が入っている場合、それが爪の真ん中なら2か月ほど前に疲労や体調不良など何かしらの異常が起こっていた可能性があります。
縦筋は老化で出やすくなるので心配いりませんが、極端な食事制限でも起こることがありますので、ご注意を。