漢方コラム
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Vol.262 生理周期と女性の体〜女性の節目に不思議と合致する7≠フ倍数 〜
東洋医学では、7の倍数の年齢が女性の体の節目といわれています。女性は14歳頃初潮がきて、21歳で成熟し、28歳が生殖機能のピーク、 35歳から少しずつ老化が始まり肌など衰えが出始め、42歳で白髪の増加、49歳で閉経が近くなり…というようなことです。生理周期も同じく7の倍数がピタリとはまります。生理周期は約 28日、低温期高温期ともに14日間、生理の出血期間は7日など。多少ずれていても問題はありませんが、リズムは女性の体を健康に保つ上で重要です。
腎の力について前回、前々回と書きました。生殖発育ホルモン系をコントロールしているのが腎なので、腎の力の強い人は老化も緩やかで、生理も乱れにくいのですが、腎の力が低下している人は老化が進みやすく、生理のリズムも乱れが出やすくなります。
目安ですが、▼ 42歳よりも早くに白髪が多い、▼生理周期がこれまでは28日だったのに最近24日など短くなってきている−などの場合は腎の力が弱まり、卵巣機能の低下・老化現象が進んでいる可能性があります。
腎の力が落ちてしまう原因はホルモン治療が長い場合や、寝不足、過労、飲食不摂生などが挙げられます。特に生理周期は、長いよりも短い方が卵巣機能の低下や老化が大きいと考えられます。
生理が始まってから卵胞が育つまでの時間が短いのはあまり良いことではありません。低温期がこれまで14日あったのに10日くらいしか無いというのは、良い卵子が育つ前に排卵してしまっている可能性があります。漢方では早めに補腎陰薬などを用いて、低温期を充実させ、少しでも良い卵子を育てられる状態に整えていきます。