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漢方コラム 55/313

Vol.260 脳ではなく、『腎』が体の司令塔?!現代医学の発見と重なる『腎』の働き

人間の身体は一般的に脳が司令塔として体の大部分をコントロールしていると思われがちですが、最新の研究では『他臓器へのメッセージ物質を一番発信しているのは腎臓だ』という事実が分かってきました。

これは中医学(中国伝統医学)と同じ考え方で、中医学では何千年も前から腎≠ェ生命力をコントロールしていると考えてきました。成長 ・ 発育 ・ 老化 ・ 寿命のカギを握るのは、腎≠ネのです!
 
例えば、体内のリンの量により老化スピードが決まると考えられており、リンが多いと骨粗しょう症のほか、血管内の石灰化による動脈硬化を促進し、老化を招きます。
リンは食品添加物等に多く含まれています。腎臓が元気で、血中のリンの量を上手に調整できれば、老化を抑制できるということが明らかになってきています。腎を強化することが老化を緩やかにするということです。
 
また、中医学では呼吸は「肺」と「腎」で行うと考えます。体内の酸素濃度が下がると、腎臓から骨に造血ホルモンが送られ、骨髄で赤血球を増産、その赤血球が酸素を運び、全身に酸素が行き渡るという仕組みです。
 
腎臓は活性型ビタミンDという骨を丈夫にするホルモンも分泌しています。
骨・髄を強化し、血液の製造を促す腎臓の働きは、中医学の『腎は骨を主り、髄を生じ、血を生じる』という考え方そのものといえるでしょう。
 
腎の力は先天的なものにプラスして、後天的な生活習慣に左右されます。
中医学では腎が弱っている人に腎を強化する「補腎(ほじん)薬」を処方します。この補腎の考え方を知ることこそ、いつまでも若々しく、健康寿命を伸ばす秘訣ではないかと思います。
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