漢方コラム
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Vol.259 どんな小さな症状でも体全体を診ることでよくなる!
漢方は局所的に症状だけを無くしていくのではなく、体全体を整えることで症状を改善させていきます。
例えば、生理痛がひどい時、痛みだけを止めるのではなく、痛みを引き起こす体質的背景を改善していくのです。冷えタイプの人には、血液不足を改善する漢方薬を処方し、冷えを取り除き、全身の血流を良くすることで子宮や卵巣の血流が改善され、痛みが緩和します。
漢方で症状が改善してくると、疲れにくくなった、偏頭痛が治った、髪の毛に艶が出てきた、脱毛が改善した、肌がきれいになった − など全身に変化が見られるようになります。生理痛改善のために漢方薬を飲んでいたら、うれしいオマケ≠ニして全身症状が良くなっていくことは漢方の治療ではよくあることです。
先日、妊活をされているお客様が、「生理などの変化のほかにも、肌にうるおいが出てきて、指に水もつけずに、ビニール袋を広げられるようになって驚いた」とおっしゃっていました。
ある方は「爪の根元の半月が全く無かったのに、しっかり盛り上がった半月が出てきた。爪も割れなくなり、爪の筋も入らなくなった」と喜んでくださいました。東洋医学では、半月が無い、または小さいという場合は、新陳代謝の低下や体力の低下とみていくた
め、爪半月ができてきたのは健康状態が良くなったといえます。
症状というのは、原因があって出てくる結果なので、同じトラブルを繰り返さないこと、そしてほかの新たな症状を生み出さないことが重要です。根本の原因を見つけてアプローチしていくことで再発を防ぎ、体調も安定していくのです。