漢方コラム
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Vol.246 風邪、インフルエンザのウイルス撃退に!とっておきの生薬「板藍根(ばんらんこん)」
風邪の予防には「板藍根(ばんらんこん)」。中国ではとてもポピュラーな生薬です。日本でもツイッターなどのSNSで全国的な話題になっているようで、「板藍根のお茶はありますか?」「板藍根の飴(あめ)ありますか?」といったお問い合わせが増えています。
板藍根とはアブラナ科の植物、ホソバタイセイの根のこと。注目されている理由は、抗菌抗ウイルス作用にあります。中国の天津医科大微生物研究室では、インフルエンザウイルスをある程度死滅させ、体の免疫力を高める作用があることが確認されているそう。
板藍根にはインターフェロンの分泌を増やす働きがあり、結果としてインフルエンザをはじめとする多様なウイルスを撃退します。
風邪には200種類以上のウイルスが関与していると言われます。そして、厳寒期よりも寒暖の差が激しい時期に流行(はや)る傾向があります。板藍根はこの時期に風邪やインフルエンザの予防として用いることができるという点が一般的な医薬品との違いではないかと思います。
板藍根のお茶は、お子さんからお年寄りまで誰でも日常的に飲めるため、当店でもファンの多いお茶の一つです。風邪などの流感に打ち勝つ一番効果的な予防法は免疫力の向上です。十分な睡眠、ストレスを溜めない、質の良い食事、冷たいものなどによって体を冷やさない生活 … など免疫力向上の土台づくりは日々の生活から行いましょう。その上で、自然界の力を借りる東洋学的なアプローチはいろいろとあります。板藍茶はその中でも家族で飲めて 予防になるため、知っておくと得する生薬の一つだと思います。