漢方コラム
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Vol.245 目を守るために生活面で気を付けること
前回は、スマホやパソコン画面を長時間見ることによる目のトラブルについて書きました。漢方薬にも目に良いものがあることに驚いた方も多かったようです。今日は、中医学の観点から生活面で気を付けるポイントを紹介します。
目や目の筋肉は、五臓でいう「肝」の働きと関係が深いため、肝臓の血液が不足したり、肝臓の働きが悪いとトラブルが増えます。中医学では午前1時から同3時は「肝の時間」と考えます。この時間にきちんと睡眠をとりましょう。肝はこの時間に血液を作って蓄え、身体を浄化し、目を滋養します。お酒もほどほどに!
肩こりと目の疲れは連動しているので、適度な運動を取り入れて首や肩、肩甲骨周りの血流を良くすると目も楽になります。肝を養い、眼球の血流を良くする食材を積極的 に摂ることもおすすめです。
目に良い代表的な食材はクコの実。昔から漢方薬として用いられています。目の病気の引き金となる活性酸素を吸収する「抗酸化力」はブルーベリーの10倍以上。スーパーの中華食材コーナーで手に入ります。
菊花も目のための漢方 処方によく使います。目の疲れをとり、充血やかゆみに効きます。菊花茶は飲みやすくて摂りやすいのではないでしょうか。
そのほか、サケやエビなど赤色の魚介類はアスタキサンチンが豊富で眼精疲労や白内障などのリスク軽減に良く、ケールやブロッコリーはルテインが豊富で目に良い食材です。日々の養生で目を守りましょう。