漢方コラム
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Vol.240 人に聞けない”オリモノ”の話
オリモノは女性にとって健康のバロメーターの一つ。出る時期や質が重要なポイントです。排卵の時期に精子が頸管を泳いで子宮内に入りやすくするために分泌されます。生理の前に少し出ることもあります。色は薄い乳白色で、無臭。
「オリモノが全く出ない」「毎日たくさん出る」「色は黄色く、ドロッとしてにおいが強い」のは異常のサインです。異常といっても、病気とは限らず、未病状態にあることがほとんど。オリモノが全く無い場合は、良い卵子が育っていない可能性があります。良い卵子が育つようになってくると、排卵期に伸びの良いオリモノが分泌されるようになります。当店でも、妊活の体作りをしていくと、次第に良いオリモノが分泌されるようになってくる人が多いです。不妊相談でオリモノのチェックは欠かせないポイントといえるでしょう。
オリモノは多すぎでも良くありません。毎日オリモノがたくさん出るという人は五臓でいう脾(消化器系)や腎が弱い傾向にあります。胃腸の調子が悪いとオリモノが増えるという相談はよくあります。
色が薄くて水っぽいオリモノは冷えが関与しています。冷たいものの摂取、体を冷やすようなことは避け、脾と腎の働きを高める漢方薬で量が落ち着いてきます。
オリモノの色が黄色っぽく、粘りがあり、においが強いという人は子宮や膣、頸管が感染症を起こしていないか病院で検査してもらう必要があります。検査で異常が無い場合は、漢方薬で患部の炎症を鎮め、正常な状態に整えることが可能です。閉経後のオリモノ異常にも漢方での対応は可能ですよ。