漢方コラム
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Vol.231 春は気の流れが悪くなりやすい時期!気血を巡らすために心がけるとよいこと。
春は一年で最も気の巡りが悪くなりやすい時期。気の巡りを調節している臓器「肝」が、春との関わりが深いからです。
「気」というのは東洋医学の概念で、現実には見えないものですが、気が巡っているかどうかは、身体の感覚で分かるときがあります。楽しいことをしたり、良い休日を過ごすと気持ちがスッキリしたり、夜熟睡出来たり、快便だったりと体の中の風通し〞が良くなったような感覚です。
気の滞りは血の流れを悪くし、様々な病気を生み出します。緊張すると手先がキューッと冷たくなるように、緊張やストレス下で血管が収縮します。長期間この状態が続くと血流障害につながります。
健康上、気の流れは非常に重要で、中医学では気を巡らせて胃の痛みを和らげたり、膨満感、頭痛、生理痛、生理不順、イライラ・落ち込みを改善する処方が存在します。ストレス〞が原因の症状には気の巡りに効果のある漢方処方をするとよく効きます。
気の滞りを解消するためには上半身を積極的に動かす運動が◎
気の通り道である経絡は脇を通っているので、脇腹を伸ばすストレッチは特におすすめです。
気の巡りを良くする生薬は香りが強いものが多いですが、これは芳香成分がリフレッシュにつながるためで、例えば、バジルやミントなどのハーブやシソ、セロリ、セリなどの香味野菜、玉ねぎやらっきょう、他にも蕎麦なども積極的に摂りましょう。柑橘類や酸味のあるものも合わせるとより◎
気の流れが滞っている時は呼吸が浅くなっているので、朝晩、深呼吸をする、などもおすすめですよ。