漢方コラム
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Vol.227 生薬「板藍根」はインフルエンザ退治の防衛隊 より効果を得るためには?!バリア力「衛気」を高めて!
風邪、インフルエンザ予防といえば漢方の「板藍根(ばんらんこん)」というのはここ数年で随分と知られるようになりました。
板藍根は抗菌・ 抗ウイルス作用があり、お子様やお年寄りにも使える重宝な生薬です。予防はもちろん、万が一かかっても重症化しません。しかし、板藍根で万全かというとそうではありません。板藍根はいわば防衛隊のような役割。泥棒が入ってこないように 家の外で見張っていて、来たらやっつけてくれますが、家の鍵がかかっていなければちょっとした隙に泥棒(風邪・インフルエンザ)は(身体の中に)入り込んでしまいます。
▼疲れやすい、▼息切れしやすい、▼冷房に弱い、▼汗っかき、▼蕁麻疹(じんましん)など皮膚トラブルが起こりやすい、▼花粉症、▼アレルギー体質、▼風邪をひきやすい―という人は「衛気虚(えいききょ)」といって、皮膚粘膜が弱い体質です。衛気とは体のバリア力そのもので、ウイルスや細菌、花粉、チリ、有害物質、気温の変化、乾燥、湿気などから体を守る力です。衛気が弱い体質の人は風邪をひきやすいだけでなく、さまざまな刺激に弱く、病気になりやすいということが言えます。
風邪をひきやすい人のほとんどは家の鍵が全くかかっていない〞という衛気虚体質。防衛も大事ですが、それ以上に衛気を高めることが重要で、この体質改善は漢方の得意分野。体の細胞を元気づける黄耆(おうぎ)を主成分に配合した漢方薬を中心に、体質に応じて使うことで大きく改善します。