漢方コラム
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Vol.211 口や唇に起こる症状はどこが悪い?それは”あの臓器”からのサイン!
口の中は体調がよく出ます。
・口内炎ができやすい
・歯茎から出血する
・べたつく
・唾液が多い
・舌が痛い
・熱い
・乾燥する
・口の周りに吹き出物ができる
・口角が切れやすい
など症状は体からのサインです。
東洋医学では「脾は肌肉と四肢をつかさどり、口に穴を開く。その華は唇」といい、口や唇は「脾」と密接な関わりを持つと考えます。脾とは脾臓ではなく、主に消化器系を指します。
口内炎は痛みが強く、腫れや赤みが強い場合は 「胃熱」といわれる状態で、胃炎をおこし、胃の中が荒れている可能性があります。まずは炎症を抑えることが大事。痛みが少ない口内炎は体力の低下が原因のことが多く、体の消耗を補うことが必要です。
歯茎からの出血は胃熱によるものが多く、胃熱を取り除く漢方処方を用います。
口の中がべたつく症状は胃熱か、心身過労や老化、疲労などによって起こる体液不足。
唾液が多いのは胃腸の冷え。冷たいものを避け、お腹を温める漢方を処方します。
舌の痛みは痛む場所で判断します。
舌の先端がヒリヒリ痛むのは心・肺系のトラブル。
中央部は胃 腸。下の辺りは肝・胆系。舌根部は腎。
口の中が熱い、口角が切れる、口の周りの吹き出物なども胃熱状態が多く、食べ過ぎやアルコール、刺激物、味の濃い物などの摂りすぎに注意が必要です。
口や唇のトラブルは胃腸の疲れであることが多々あります。胃の粘膜が炎症を起こしている胃熱、胃腸の冷え、胃腸機能の低下による体液不足、抵抗力低下など症状に合った対応が大切です。