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漢方コラム 118/313

Vol.197 食べ過ぎが招く意外なトラブル!鼻や皮膚、喘息に不眠、生理まで!?

東洋医学では食べ過ぎや早食いは「食積(しょくせき)」や「食毒」、つまり食べたものがうまく消化されずに毒となり、様々なトラブルにつながると考えます。胸やけやゲップ、下痢だけでなく、一見無関係と思われる不眠や鼻炎、アトピー性皮膚炎、湿疹やじんましん、 喘息、生理不順などにも実は関わっています。たくさん食べると眠くなるような気がしますが、食積不眠ということがあり、皮膚病や喘息の悪化は顕著です。

五臓は肝→心→脾→肺→腎(→肝に戻る)という相生関係があります。脾は消化器系で、肺が「子」で脾が「親」というつながり。親の調子が悪くなると子にも影響します。肺は鼻や喉など呼吸器系と皮膚や粘膜も指します。

一つ前の臓器を整えることがポイントで、親を良くすると子も良くなったり、その反対もあります。後鼻漏の人に胃腸虚弱が見受けられたため、胃腸機能を整え水分代謝を調節する漢方薬を用いたところ鼻の症状がすっかり良くなった例もあります。アトピー性皮膚炎の人が急に悪化したため、数日の過ごし方を聞くと、外食が続いた、過食すると皮膚が悪化するとおっしゃいました。脂っこいものなどの過食により、腸のリンパ管が目詰まりしてしまうのです。この方は晶三仙という食積を取り除く漢方茶を合わせることで良くなりました。食積は気や血、水の流れを悪くします。気血の流れが悪くなれば生理トラブルも起こります。

「食事は腹八分目、よく噛んで」と昔からいわれますが、五臓への影響を考慮した、ちゃんとした理由があったのです。
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