漢方コラム
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Vol.193 風邪のウイルスと戦ってくれる「剣」の役割「板藍根(ばんらんこん)」 〜予防として日常生活に取り入れられる利便性〜
夏から秋への移行は、陽から陰への変化。自然界は陽気盛んな時期から、収めて貯蔵する時期になります。特に冬から春(陰から陽)、夏から秋(陽から陰)への時期は体のバランスが乱れやすくなります。
この時期心配なのは流感。子どもは朝起きたらくしゃみ、鼻水、喉が痛いと言い出します。女性は生理前・生理中に抵抗力が落ちやすいので、余計に風邪をひきやすくなります。菌やウイルスは常に私たちの身の周りに存在しているので、体が弱っている隙に侵入します。
そこでおすすめしたいのが「板藍根(ばんらんこん)」。お茶として飲むと、菌やウイルスが放出する毒素を中和してくれます。小さなお子さんや高齢者のいるご家庭、受験生など、日々の生活に取り入れると流感にかかるリスクがぐんと下がります。風邪をひいてからだけでなく、ひかないように「予防」として日常的に使えるところが板藍根の魅力の一つ。
予防には「板藍根」、喉が痛く熱っぽいなど感じたら「天津感冒片(てんしんかんぼうへん)」と覚えておくと、風邪は怖くありませんよ!
まれに、「板藍根を飲んでいるけど風邪をひいちゃった」という方がいますが、板藍根の働きは体質改善ではありません。 例えるなら、ウイルスと戦う「剣」です。体の防衛力が低下しているなら、 鎧を身に着けなければいけません。鎧とは体質改善のこと。風邪をひきやすい人の体質改善のポイントは肺。代表的な処方は「衛益顆粒(えいえき かりゅう)」。肺の気を高めて皮膚粘膜を強化することでバリアUPをはかりましょう。