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漢方コラム 139/313

Vol.176 冬に多いおしっこトラブル

冬は、一年でみると陰の時期であり、夏に比べると体の陽気は低下します。冬になると夜間尿や頻尿に悩まされることも少なくありません。おしっこトラブルは高齢者だけとは限らず、若い人でも、また小さなお子さんでもよくみられます。

東洋医学では「腎は二便をつかさどる」といいます。二便とは、大便と小便のことです。腎とは持って生まれた生命力そのものでもあり、体質的に虚弱体質の人や老化スピードの速い人は腎の働きが弱い傾向にあります。

特に腎陽といい、体をあたためる力が弱い人は寒さの影響を受けやすく、腎臓での水分再吸収や膀胱の機能を助けて尿を漏れないようコントロールする力が弱くなり、頻尿になります。外気の寒さだけではなく、ビールやジュース、アイスなどの冷たいものによる内寒(ないかん)〞という内側の冷えにも注意が必要です。

漢方には腎陽を補い、膀胱の働きを高める処方があります。冷えの程度や体質に応じて生薬を使い分けます。漢方薬に用いられる生薬のほとんどが植物性ではありますが、中には力のある動物生薬が用いられることがあります。鹿の角である鹿茸(ろくじょう)やタツノオトシゴである海馬(かいま)などは腎陽を高める働きがあり、カマキリの卵である桑螵鞘(そうひょうしょう)には縮尿といい、尿漏れを防ぐ働きがあります。
体質に応じた漢方処方で尿トラブルを改善していきましょう。
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