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漢方コラム 148/313

Vol.167 人参いろいろ@ 〜高麗人参と田七人参〜

《元気をつける高麗人参、血液の調整役田七人参》

高麗人参は知らない人はいないかもしれません。滋養強壮作用に優れ、体の疲れをとり、元気にする力は抜群です。種をまいてから収穫まで6年かかるため貴重で高価なものでもあります。前回、前々回とご紹介させていただいた夏バテ予防&解消の漢方薬「麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)」にも用いられています。ちなみに私たちが普段食べている人参とは全くの別物です。赤い食用の人参はセリ科の植物で、高麗人参はウコギ科の植物です。実は漢方ではさまざまな種類の人参が存在します。高麗人参、田七人参、シベリア人参、西洋人参は四大人参といわれます。どれも高麗人参に負けず劣らず素晴らしい働きをしてくれるので知っておいて損はありません。

田七人参(でんしちにんじん)はその素晴らしい作用と貴重品であることから別名「金不換」と呼ばれます。高麗人参と同じウコギ科の植物ですが働きは大きく異なります。田七人参の非常に面白い特徴として、止血と活血(血液の流れをよくする)という、相反する作用をもっていることです。ここが漢方の大きな特徴で、自然の植物の力のすごさではないかと思いますが、出血をしていれば速やかに血を止め、滞っているところがあれば流れをよくするという、いわば血液の調整をしてくれます。手術の前後、けが、内出血、痔、内臓の出血などに用いることができます。また、田七人参は肝臓の血液循環をよくしたり、抗ウイルス作用があることから肝炎に用いられたり、お酒を飲む方にもよいです。体内の脂肪代謝を活発にするため肥満予防や、免疫機能を高めるためさまざまな症状や疾患に用いられるとても優れた生薬の一つです。
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