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漢方コラム 156/313

Vol.158 子どもの疳の虫も漢方薬でやさしく対処

前回と前々回は「春と肝の関係」について書きました。東洋医学でいう「肝」とは気をコントロールしている場所。気の巡りがスムーズな人は春に体調を崩しにくく、また、精神的にも安定しやすいといえます。反対にいつもイライラし、怒りっぽい人は「肝」に問題があります。東洋医学の肝は精神情緒や自律神経系以外に、女性の月経とも深い関係があります。肝には血液を蓄え、血液量をコントロールする働きがあり、血と深い関わりがあるのです。女性の病は「血の道の病」といわれるほど血と関係が密接で、血が不足しやすい女性は肝の働きが低下しやすいのです。ストレスによる生理不順、生理前のイライラ、更年期のほてり、のぼせ、精神不安などにも肝が関わっています。
子供の「疳の虫」にも「肝」は関係しています。夜泣きや、イライラ、甲高い声を出す、すぐ不機嫌になるなどが疳の虫といわれる症状です。性格的に神経質な傾向があり、比較的やせ型で肌が青白いか黄色く、眉間部分などに青筋がみられる子もいます。五臓の関係で言うと、脾(消化器系)とも関係しているため胃腸の弱い子もみられます。
疳の強いお子さんは寝ている時にまぶたが開いているという子も多いようです。これは東洋医学の「脾気虚(ひききょ)」で、胃腸の弱いタイプの特徴の一つです。疳の虫は体質とも言えますが、お子さんの夜泣きで困っているなら、漢方薬はおすすめです。やさしく肝の働きを整え、神経を鎮め、胃腸虚弱などの体質的な弱点を改善していってはいかがでしょうか。
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