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漢方コラム 157/313

Vol.157 春は「肝」の負担が増える季節

《イライラや落ち込みなど精神不安にも》
春は陰陽五行説の考え方では、陰の時期から陽の時期への移り変わりの時期であり、木火土金水の「木(もく)」に当たります。この時期、草木が生い茂りのびのびと上にのびるように私たちの体も活動的になり、気や血の巡りが活発になります。五臓では「肝」との関係性が深いと考えます。肝臓の一番重要な働きは血液の浄化です。血液中のさまざまな老廃物を分解して解毒し、いつでもきれいな血液が流れるように管理しています。血液の浄化は寝ている間に行われるので、寝不足が続くと肝の働きは低下します。
また、春先は冬に蓄積した脂肪が一気に血液中に溶け出すため、肝臓への負担が増えます。そのため、肝臓の働きが低下している方はこの時期になると不調が起こりやすくなるのです。
東洋医学でいう「肝」は肝臓だけをさすのではなく、もっと広い意味合いを持ちます。肝の働きが低下していると、気血の巡りが悪くなり、気持ちが落ち込んでしまったり、わけもなく憂鬱になったり、イライラが強くなるなどの精神不安があらわれます。肝の働きの低下は自律神経の失調となってあらわれますが、自律神経の失調はまばたきの回数でわかります。1分間に3回くらいが正常なまばたきの回数ですが、それ以上に多いと自律神経の乱れがあると判断できます。
もう一つ特徴的な症状は「張る」という症状です。肝の気の巡りが悪くなってうっ滞すると血液もうっ滞し、特に肝の経絡である、脇など体の側面やそけい部の張りや痛みがでたりします。脇腹の張りや、生理前の胸の張り、腹部膨満感、首や肩こりなどがあらわれます。春は肝の働きを高め、気の巡りをよくする漢方薬が活躍します。症状が当てはまるなという方、お気軽にご相談下さい。
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