漢方コラム
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Vol.140 アトピー性皮膚炎〜皮膚は内臓の鏡〜
近年、漢方薬が見直されてきており、さまざまな疾患や症状に漢方薬が有効であることが認識されつつあるようです。現在ではなぜ漢方薬が効くのか、そのメカニズムの一部が科学的に解明されるようにもなってきました。
痛いから痛みを止める、痒いから痒みを止める...という治療法は本質的な問題を先延ばしにし、ますます悪化を招く恐れがあります。「病気の原因を見つけ、原因の解決をすることで根本的な改善を目指す」ことが東洋医学の根幹です。そのために生活習慣や食事などにも気を配ることで治りを邪魔している問題を解決し、人間が本来持っている自然治癒力病気を高めます。
特に多くの皮膚病に関しては、""皮膚の病気""と思って対応していては根本的に改善することは難しく、皮膚はあくまで内蔵の鏡であって、体の内側に問題があることを知ることが重要です。皮膚病だからと皮膚表面だけの治療をしていると、一時的にはよくなっても繰り返します。そのうちにステロイド剤は効かなくなるばかりか、長期使用の場合はやめようとすると以前よりも皮膚の状態が悪くなるということもあります。それでも、治療の柱をステロイド治療においている方は非常に多いのが現状です。
漢方の役割は、炎症のある部分を改善し、痒みを改善することはもちろんですが、内蔵を強くして体の毒素を出し、腸をきれいにし、血液をきれいにすることで皮膚の力を高めていきます。しっかりと体の内側の改善から取り組めば長年苦しんだ皮膚病であってもよくなり、肌質が変わってくることも多く、ツヤのある皮膚に変わってゆきます。お気軽にご相談ください。