漢方コラム
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Vol.139 梅雨時期の頭痛はむくみが原因?!
梅雨時期になると頭痛がするということありませんか? 雨が降ると頭痛がするという方もいらっしゃると思います。頭痛の具合によって今日は雨が降るか湿度が高いか分かるという人もいます。
漢方の考え方の基本は「気」「血」「水」です。水が悪さをする病気というのがあります。まさに梅雨時期の頭痛もその一つ。人間の体にも湿気が溜まってしまうのです。漢方では「湿」といい、湿による頭痛は、頭全体をタオルでしめつけられるような頭重感といわれる重く鈍い痛みです。
「水」は、大きく分けると体にとって必要な水「津液(しんえき)」と、余分な水「水毒(すいどく)」や「水湿(すいしつ)」に分けられます。悪さをする水はすべて水毒であり、必要のないところにたまったり、流れが悪くなっている状態です。水毒の症状としては頭痛、頭重感、めまい、耳鳴り、むくみ、食欲低下、腹部膨満感、吐き気、下痢、軟便などがあります。特にめまいは体内の水の流れが深く関係しており、めまいに使う漢方薬は水の流れを整えるものが多くなっています。
余分な水が溜まりやすい体質の人はだいたい胃腸の弱いタイプ。胃腸虚弱の方は梅雨に弱い傾向にあります。キュウリやスイカ、ゴーヤなどのウリ科のもの、緑豆もやし、緑豆はるさめ、はとむぎなどは余分な水分を体外に排出してくれます。水の流れを良くしたい時は温かいものを摂り、胃腸を冷やさないことです。運動やリンパマッサージも良いでしょう。快適に梅雨をお過ごしください。