漢方コラム
◀
176/313
▶
Vol.138 薬膳と漢方『違い』と『役割』
昔ながらの丁寧な料理と合致する薬膳
中国では昔から「食」が重視され、食医の位は内科医や外科医より上でした。「食」は最高の医療であり、病気になる前から生命を養い正気〞を高めることに役立ちます。
現代生活では味や栄養価ばかりが注目され、食材の働きや自分に合っているかということはほとんど無視されています。健康の基本は「食」にあり! ▼自分に合う食事、▼季節により、どんな食事で体のバランスを取るか-というように「個」を重視した食を提唱するのが薬膳です。
薬膳は難しいものではありません。天ぷらでシソの葉を食べるのは胃の血流を増やし、油の消化を良くする働きがあるからです。冷奴やうどんに薬味を添えるのはタンパク質やデンプンの腐敗などによる腹痛を防ぐ役割があるからなど、お母さんの丁寧な料理はすでに立派な薬膳だといえます。
漢方薬を使うということは、漢方薬の力を借りて自然治癒力を高め、病気を治す力をアップさせて早い改善を求めるということ。食事や生活改善だけで症状が良くならない場合に使います。私たちは誤解しがちですが、合成医薬品も含め、薬が病気を治してくれるわけではないのです。薬の力を借りているだけで最終的には自分の体が病気を治すのです。
漢方薬の力を借りることで病気が治りやすい体になり、病気の改善、または体質の改善につながり、病気の予防もします。同じお薬を飲んでも「効く」か「効かないか」は、自分自身の治癒力が高いか、低下しているかによるところが大きいといえるでしょう。