漢方コラム
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Vol.136 子供と病気〜長引く咳やアレルギー体質〜
「冷え」「過食」「ストレス」が主な原因。内臓機能高めて自然治癒力UP
子どもの病気で心配なアレルギー疾患や原因不明の症状。「いつになったら良くなるの?」また、「薬を使用していても年々ひどくなっていく」など不安は募るばかりです。
東洋医学では、多くの病気の原因は「冷え」と「過食」と「精神的ストレス」とみています。それは、大人だけでなく子どもも同じ。かわいがっているペットも同様です。慢性的な病気こそ、薬で抑えることは難しく、薬をやめればまた症状が悪くなるということを繰り返します。
木でいうなら、葉が枯れるのは根っこに問題があるのです。奇跡のリンゴ〞でおなじみの木村秋則さんはリンゴの無農薬栽培のためにたどり着いたのが「土」であり、化学肥料で痩せた土は冷たく、農薬を使わずとも成功した土は不思議なほど温かいとおっしゃっています。
人間も植物も一緒だと思います。中国には「病は口から」ということわざがあります。持って生まれた体質はあれど、体の強弱は普段の食事次第ということ。現代人は冷たいものや甘いものの摂りすぎで体は冷えています。また、過食で胃腸は疲れ、腸内環境も悪化します。そこにストレスが拍車をかけます。
漢方の役割は良い土壌を作ることで本来人間が持っている「治す力」「自然治癒力」を引き出すことにあります。薬が治すのではなく、あくまで治すのは「自分の力」です。内臓が正常に働くようにすることで病気はぐっと治りやすくなることをお忘れなく!