漢方コラム
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Vol.135 月経前症候群を1人で悩まないで!
ホルモンバランス整え、身体も心も元気に
「生理の前になるとイライラして、子供や旦那に当たり散らしてしまう」、「ちょっとしたことでひどく落ち込む」-これらは月経前症候群といわれる症状です。
皆さん一人で悩んでいることが多く、うつっぽく〞なってしまう人もいます。検査で調べても大した異常が見られないのが特徴。体がだるくてやる気が起きないという症状も併発するので、周囲に理解されず、家事をさぼっていると誤解されてしまうこともあります。
原因はホルモンのアンバランスによるもの。ある女性は生理前になると怒ったり泣いたりして、始終しんどいなどの不調を訴え、ご主人に連れられて相談に来られました。
冷え性を改善してホルモンのバランスを整え、精神的にリラックスできるような処方をして3ヶ月ほど経ったころ、すっかり元気になり、ひどかった生理痛も良くなったと喜ばれました。何よりも、お子さんの夜尿症が治ったと驚いていらっしゃいました。
これは度々あることで、夜尿症は脾(消化器系)や腎の弱さ、冷えなどが原因であることも多いのですが、精神面も大きく関わっているのです。お母さんのイライラをお子さんは敏感に察知して夜尿症が出ていたものが、お母さんの体調が良くなり、お子さんのストレスも減っておねしょ〞しなくなったという良い循環による改善です。お母さんが元気でいることは家族の健康につながります。自分のことを犠牲にしてしまいがちですが、実はお母さんの健康が家族みんなの元気の「カギ」を握っているのです。