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漢方コラム 209/313

Vol.105 老化スピードを緩める働きがある漢方

《血液の汚れが生活習慣病の一因に 食事や睡眠など生活の養生が必要》
日本の平均寿命は男性78・6歳、女性85・5歳ですが、『平均健康寿命』つまり誰の手も借りずに元気に過ごせる年齢は男性が72・3 歳、女性が77・7歳と言われています。男性は6年、女性は8年、誰かのお世話になっています。
90歳になっても精力的に芸術活動を展開したパブロ・ピカソは67歳で子供を授かりました。チャップリンの最後の子供は73歳の時です。健康維持にはさまざまな要素が必要ですが、私たちにできることは生活の養生に他なりません。例えば漢方養生は認知症予防においても大きな力を発揮します。漢方には老化スピードを緩めてくれる働きがあるからです。
漢方は認知症予防・改善に医療現場で積極的に用いられ、効果が実証されています。漢方医学では「心は精神をつかさどる」といいます。血が汚れると精神が乱れ、意識障害を生ずるという意味。脳循環障害による血流低下と低酸素、脳卒中や心臓疾患、高血圧などによる各内臓の代謝不全、ストレスなど、認知症の発症原因の共通項は血液です。「いかに気・血・津液(体に有用な水分)をキレイにしておくか」が重要なのです。
現代人は胃腸に負担をかけ過ぎています。満腹の時よりも、空腹時の方が頭が冴えて仕事がはかどるように、「いかに胃腸にゆとりをもたせるか」がカギになります。生活習慣病は正しく治療し、食事に気を付け、寝酒を控えることが大切です。こうした努力に、体の掃除役となってくれる漢方薬を加えることで、うれしい結果〞が出やすくなります。
ブヘサ中村固腸堂
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