漢方コラム
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Vol.96 子供と漢方
《子供にも安心して使える漢方薬 副作用ほとんどなく病気予防にも》
子どもも漢方薬を服用できます。漢方薬は副作用がほとんどなく、体質改善に効果が高いことから子どもにも安心なんです。私は漢方の家系で育ったため、小さい頃から漢方薬に慣れ親しんできました。風邪で病院にかかったり、市販薬を飲むことは一度もなく、骨折などよほどのことがない限り漢方で治してきました。
漢方薬は体質改善を図り、病気予防につながる点が何より優れていると思います。漢方薬の効果を最大限に引き出すには普段から食事や生活習慣などに注意して腸内環境を整え、自然治癒力を高める努力が必要です。それが「漢方薬がよく効く人」と「効くまでに時間がかかる人」の分かれ目です。
子供の相談で多いのは▼夜尿症、▼夜泣き、▼アトピー性皮膚炎、▼喘息、▼鼻炎、▼胃腸虚弱などです。特に、アトピー性皮膚炎をはじめとするアレルギーは、年々増加傾向にあり、親子で苦しんでいる人が多いですね。症状や痒みをコントロールするには西洋のお薬や軟膏の力を借りることも必要ですが、体質改善して根治を目指したいものです。
漢方薬の特性をきちんと理解して、上手に使い分けるには専門家に相談するのが一番です。アトピーは漢方を毎日続けていけば皮膚症状が良くなると同時に肌も丈夫になり、風邪をひきにくい強い体になっていきます。しかし、漢方薬のつらいところは量が多く、独特の味がするところです。蜂蜜に混ぜたり、オブラートにくるんだり、初めは苦労しますが、お子さんは苦くても一生懸命飲んでくれるもので、その健気さに感心しています。