漢方コラム
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Vol.80 なんだか調子が悪い…それって『未病』かも?!
《体からのサインを見逃さず、病気を防ぐ! 漢方で病気の芽を摘み取り予防を!》
『未病』という言葉はだいぶ知られるようになりました。病気の一歩手前のことを指します。「病院に行くほどではないけれど、なんとなく具合が悪い」「体調が悪いけれど、検査をしても異常がない」「夕方になると頭が痛い」「生理痛がある」「疲れやすく元気がない」…。これらは全部病気になる前の段階『未病』です。
病気ではないと気軽に考えてしまいがちですが、これらを体からのサインと捉え、「放っておくと病気に繋がる」と警戒・予防していこうというのが東洋医学の考え方です。未病の人は現在日本に6000万人はいるといわれています。「未病先防」。病気になる前に病気の芽を摘み取り、予防をするのが漢方医学の役割です。
漢方では独自の診断法があり、その人がどのような体質で、将来どんな病気になりやすいかを大まかに予想することができます。世の中に体に良いものはたくさんありますが、自分の体質に合っているのか? と考えてみなければいけません。自分の体質の弱点を理解した上で、何が必要かを選びたいものです。
最近では、「更年期になる前に予防をしておきたい」「風邪やインフルエンザの予防をしたい」「まだ結婚はしていないけど子供ができやすいように体を整えておきたい」といった相談が増えており、とても良い傾向だと思います。漢方薬は植物の根や葉や茎、鉱物、一部動物など原料は自然のものです。
私たちが普段食べている食事の延長上にあるものです。そのため、正しい使い方をすれば副作用の心配もなく、体を整えるためにはとても効果的であるといえます。