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漢方コラム 243/313

Vol.71 冷え 〜基本は『頭寒足熱』〜

《体の上下で5度以上違う場合も》
冷え性とは体が冷たいと感じるだけではなく、体の上下の温度差も関係します。昔から「頭寒足熱」といって、頭は涼しく、足が温かいのが健康的であると言われています。しかし、人間の体は足元のほうが冷えやすく、人によっては上半身と足元で5度以上も違う場合もあります。

温かい空気は上に上がるため、顔がほてり、のぼせた状態になりますが、血流の悪いタイプはうまく循環せずに、相対的に下半身の、特に足元が冷たくなります。それに加え、エアコンの効いた部屋では尚更足の冷えはひどくなります。自分は冷え性でなく、ほてるタイプだと思っている人の中にも、「冷えのぼせ」といい、下半身が冷えているために上半身がのぼせている場合が多いのです。

冷えは女性のものと思われがちですが、男性と子供にも多く、自分の体が冷えていると気付いていないことが多いのです。赤ちゃんで胴体の部分だけ服を着て、足は丸ごと出している姿をよく見かけますが、小さい子も足を冷やすのはよくありません。喘息やアレルギー、原因不明の発熱など、さまざまな病気の根源に冷えが関係しています。

人間の体はすぐに病気にならないようにできています。血液は体を温める働きのほかに、酸素と栄養分を各器官や臓器に運び込み、炭酸ガスや老廃物を運び出すという非常に重要な役割を担っています。この働きのおかげで病変を起こした細胞も、元に戻ることができるわけですが、冷えていると血流障害を引き起こし、この作業ができなくなります。これが漢方でいう瘀血(おけつ)で、万病の元と言われる所以です。冬の病は夏作られると言います。夏の冷えには注意して過ごしましょう。
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