漢方コラム
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Vol.39 水虫にご用心!! 季節・年齢・男女を問わず
水虫は白癬(はくせん)菌というカビの一種が皮膚の角質層に住みついて炎症がおきたものです。
水虫は「オジサンがなるもの」「梅雨や夏のもの」と思われがちですが、季節や年齢、男女を問いません。パンスト、革靴ブーツを履く女性が多いこと、暖房を使うことで冬でもごく普通に見られる病気です。水虫は足だけのものではありません。家族のだれかが水虫だとすると、その足で絨毯の上を歩きます。その絨毯に寝転んで肘をつくと、脇や手にうつったりします。水虫は命にかかわる病気ではないものの、やっかいで治りにくく、かゆくてつらい病気です。早めに治療して、家族にうつさないことが大切です。
《体質によりなりやすい?節制と体質改善を!!》
水虫にも体質的な要因が大きく関わっています。中国医学的見地からみると、『水湿(すいしつ):水分代謝が悪い』タイプと、『瘀血(おけつ):血流が悪い』タイプです。
白癬菌はカビの一種なので、温かく湿った場所を好みます。▼水分代謝が悪く、舌に苔が目立つ、▼むくみやすい、▼お酒をよく飲む、▼甘いものが好き、という人は要注意。また、血液循環も重要です。冷えやドロドロ血液で血流が悪くなると、体の末梢部分の新陳代謝が低下して抵抗力が落ちてます。その結果、菌に感染しやすくなります。糖尿病の人も水虫にかかりやすくなりますので注意しましょう。
漢方では、抗菌、抗炎症、皮膚再生作用のある優れた軟膏などと同時に、内側の湿気をとり、血流の改善に取り組むことも大切にしています!