漢方コラム
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Vol.31 『子宮筋腫』−【まずは冷え〞に注意 骨盤内の血流良くして!!】
40代の女性では、3人に1人が持っていると言われる子宮筋腫。20代、30代でも多くみられます。全く症状がない人もいれば、生理痛、排便痛、下腹部痛、頻尿、貧血などがみられる人もいます。良種の腫瘍なので、一般的には、症状がない場合や、軽い場合は経過観察ですが、重い生理痛や出血過多、他の臓器の影響などがみられるときは手術が行われています。ホルモン療法や薬剤での対処療法がとられていますが、どれも一時的なもので、根本治療ではありません。
《瘀血(おけつ)体質の改善を!ストレスや生活習慣も》
東洋医学では、子宮筋腫の背景には血流が悪いことを指す「瘀血(おけつ)」体質があるとみます。「瘀血(おけつ)」の3大特徴は、「痛む」、「黒ずむ」、「しこりができる」、です。血流が悪い部分には「痛み」が発生し、肩こり、関節痛、頭痛、生理痛などがおこります。また、顔色がくすみ、シミができる、月経血の色が暗い、など「黒ずみ」が生じます。ポリープや、月経時のレバー状の塊、筋腫などの「しこり」もできやすくなります。手術で筋腫を切除しても、体質や生活が変わらなければまた再発することもあります。
冷たいものをよくとる、毎日湯船につからない、デスクワークなど長時間同じ姿勢のことが多い…などに当てはまる方は特に骨盤内の血流が悪くなりやすいので、注意しましょう。生理痛や不妊症などに繋がることもあるので、子宮や卵巣の冷えには充分気をつけておきたいものです。
疲れやストレスがたまっている時などは充分休み、普段から生理痛がある方は定期的に検査に行くとよいでしょう。検査で異常がなくても安心せず、まずは「冷え」に気をつけ、血流の改善に取り組みましょう。冷え、生理痛、貧血症状などある方は「婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)」などの漢方薬がオススメです。