漢方コラム
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Vol.24 『舌で健康チェック』‐【あなたの舌は大丈夫? 白い苔やシミ、斑点は要注意】
漢方の特徴的な診断方法の一つに、舌診(ぜっしん)があります。舌を診て体の状態を探ります。「舌を診るだけで何がわかるの?」と思われるかもしれませんが、舌は健康のバロメーター!血液がたくさん集まり粘膜の薄い部分なので、血液の状態がよく分かり、水分バランスや元気の度合い、内臓との関係も良く分かるのです。食後は舌に色がつきやすいので、食事をする前、起きてからすぐ舌をチェックすることが理想的です。
舌には診るポイントがはとてもたくさんあります。今回は、見分けやすいものをご紹介したいと思います。
《健康な舌はピンク色。毎朝セルフチェックを》
健康的な舌というのはピンク色で、大きくはれぼったいことも小さすぎることもなく、粘膜を守る程度の薄い苔がある状態です。たとえばこの苔がべっとりと分厚い場合、これは「水湿(すいしつ)」や「痰湿(たんしつ)」といい、余分な水分や老廃物が体にたまっているサインです。または下痢気味など胃腸が弱っていることもあります。お酒をよく飲む方や、甘いものをよく食べる方も胃腸に湿気がためるため苔が分厚くなることがあります。歯ブラシで磨いてもどんどん生えてくるので、あまり意味はありません。舌自体の色が白っぽくて薄い場合は、貧血気味で冷えている状態。くすんで紫っぽい、斑点やシミがある、舌を裏返すと静脈が浮き出ている場合は「お血(おけつ)といい、血行不良のサインです。舌は毎日ちょっとずつ変化するので、毎朝健康チェックしてみてはいかがでしょう。