漢方コラム
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Vol.6 『肩こり』【「肩が凝る」は血流不足のサイン!】
「痛みやしびれ」などのつらい症状は、『体に異常が起こっている』という体からのサインです。「肩が痛い、凝る」「頭痛がする」というのはその部分に血液が不足しているという悲鳴です。『このままにしておいては将来もっと大変なことになりますよ』と教えてくれているのです。痛むからと鎮痛剤ですませていては、症状はますます悪化する場合もあります。漢方では「通じざればすなわち痛む」という言葉があります。血流やリンパがスムーズに流れず詰まっているところにはかならず「痛み」を生じると考えます。そのため、肩こりはマッサージをしたり、ゆっくりお風呂に入ることで楽になりますね。
肩こりも原因はさまざま。血流を川の流れに例えると、川がゴミだらけで川の水がドロドロしているとしましょう。これは血管でいえば食べ過ぎにより血中にコレステロールや脂肪などが多すぎる状態。もう一つは川の流れに勢いがなく、流れる量もチョロチョロと足りない場合。これは運動不足、疲れやすく貧血傾向の方に多く、心臓のポンプ機能が弱く、血液が不足している状態です。そのほか川がゆがみ細くなり、流れが悪くなる場合。これはストレスで筋肉が硬直している状態です。他にも冷えやホルモンバランスの乱れ、胃腸機能低下による老廃物の蓄積など、原因は人それぞれ。血流が悪いというのはただ血液がドロドロしているからとは限りません。自分のタイプに合わせて根本的な改善に取り組むことが大切ですね。