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漢方コラム 151/313

Vol.164 いざ≠ニいう時に役立つ生薬「牛黄(ごおう)」

「牛黄(ごおう)」。牛の胆嚢中にできる結石です。結石まで漢方薬になるのかと驚かれるかもしれませんが、牛黄は持っておくといざ〞という時に抜群の働きをしてくれる生薬です。牛黄を採取するために牛を飼育するのではなく、食肉用や乳用の牛から偶然〞に見つかるものなので、牛1000頭に1頭の割合で発見されるという大変貴重で高価なものです。
牛黄は古来から「上薬」として珍重されており、水戸黄門様の印籠の中にも入っていたと言われています。脳卒中や脳梗塞などの脳血管障害の救急時のほか、疲労、高熱、動悸、二日酔いなどの救急救命薬として非常に役立つため、黄門様が持ち歩かれていたのかもしれません。実は私も旅行に出かける時には必ず持っていく薬の一つです。
鎮静作用と精神安定の働きもあるので、人前で話すと緊張してしまうという方などは、大勢の前で話すときは数日前から飲んでおくことで、夜もぐっすり眠れ、落ち着いて本番を迎えることができます。当店のお客さんでも、極度の「あがり症」という方に牛黄を紹介すると度胸がついたように良くなったと喜ばれました。
牛黄には動悸、めまい、貧血、高熱、イライラ、不眠、疲労倦怠、二日酔い、高血圧、のぼせ、頭痛、手足のしびれ、のどの腫れや痛み等を静める働きがあります。強い漢方薬のように思えますが、昔から子どもの夜泣きや疳(かん)の虫に用いられ、胃腸が弱い虚弱体質の人にもオススメです。少々高価なため、ここぞ〞という時に使うと良いかもしれませんね。
ブヘサ中村固腸堂
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