漢方コラム
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Vol.155 皮膚に良い五行草は腸にも良い!膀胱炎、尿道炎、腸炎、腎炎、水虫などにも
前回、優れた働きを持つ生薬、五行草(ごぎょうそう)が皮膚の痒みや赤みに良いというお話をさせていただきました。今回はその他の働きを紹介します。五行草は抗菌、抗ウイルス、抗炎症の働きを持ちます。本場中国では膀胱炎や尿道炎、腸炎、腎炎、帯状疱疹、水虫、おりもの過多(慢性膣炎)などに用います。
「膀胱炎を繰り返しやすい」という方にはとてもおすすめで、抗生物質のような抗菌作用があるのに、耐性ができてしまうことはありません。体を冷やし過ぎず、毎日飲めるため予防として続けることができます。
水虫には内服に合わせて、足湯に使うなど外用もおすすめです。その他、胃腸症状にも良い働きがあります。腸内細菌のバランスを整え、腸管免疫を調節する働きがあるため、体に溜まった老廃物を外に出します。腸炎などでお腹をこわしたあとの腸の環境を整えることにも役立ちます。普段からおならや便がにおう人にもおすすめしています。
皮膚は腸の鏡と言われるように、皮膚トラブルがある人は腸にも問題を抱えていることがよくあります。皮膚をきれいにする五行草は大元である腸の環境を整えてくれるため、一石二鳥の働きをしてくれるのです。お子さんのアトピーなどによく用いるのですが、皮膚状態が安定してくると同時におならがにおわなくなった、便がきれいになったとおっしゃる親御さんが多いです。五行草は体に溜まった余分な水分や老廃物を取り除き、むくみや疲労倦怠感、生活習慣病全般に用いることができます。