漢方コラム
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Vol.19 『梅雨の上手な過ごし方』‐【梅雨の湿気に要注意!! 胃腸をいたわり健やかに】
梅雨という季節は、特に胃腸に負担がかかりやすく、胃が重い、下痢、軟便、食欲低下、吐き気などがよく見られます。湿気というのはそれだけ体にとってもダメージを与えているのです。
《六淫の「湿邪」に注意!食養生で胃腸を大切に》
漢方では自然界からの人体に影響を与え病気をひきおこすものとして六淫(ろくいん)を挙げており、風邪(ふうじゃ)熱邪(ねつじゃ)暑邪(しょじゃ)湿邪(しつじゃ)燥邪(そうじゃ)寒邪(かんじゃ)に分けて考えます。いずれも、鼻や口、体表などから体内に入り、場合によっては体の不調をもたらすため、季節に合わせた「養生」を取り入れ健康を維持していくことが大切です。それぞれの邪気に対して用いられる漢方薬も異なり、季節ごとに体のバランスを整えていくことができます。
梅雨時期は「湿邪」に対する対策が必要になってきます。除湿機の働きをするのは胃腸です。胃腸の弱い方に梅雨が苦手な方が多いとも言われている所以です。この時期は胃腸に負担をかけないことを心がけましょう。生卵やお刺身、生野菜、冷蔵庫から出してすぐの冷たいものを食べたり飲んだりすることは避けたほうがよいでしょう。漢方薬では『勝湿顆粒(しょうしつかりゅう)』が体の湿気を取り除き、胃腸症状を改善します。漢方食材ではシソ、フェンネル、冬瓜、スイカなどが余分な湿気を取り除き胃腸を健やかに保つ働きがありますよ。お茶にはハトムギ茶がおすすめです。だるーいイメージの梅雨も養生次第で快適に過ごせますよ!